自殺者数・自殺率
最新統計
2021年10月【全体】自殺者数
前年比- 総数
- 1,557人-30.2%
- 男性
- 1,047人-21.9%
- 女性
- 510人-42.6%
※資料:警察庁
2020年【年齢別】自殺者数
前年比割合- 19歳以下
- 777人+17.9%3.7%
- 20-29歳
- 2,521人+19.1%12.0%
- 30-39歳
- 2,610人+3.3%12.4%
- 40-49歳
- 3,568人+4.1%16.9%
- 50-59歳
- 3,425人-0.3%16.2%
- 60-69歳
- 2,795人-3.7%13.3%
- 70-79歳
- 3,026人+3.7%14.4%
- 80歳以上
- 2,305人+8.0%10.9%
※資料:警察庁
2020年【年齢別】自殺率
前年比- 10-19歳
- 7.0人+18.6%
- 20-29歳
- 19.8人+17.9%
- 30-39歳
- 18.6人+5.1%
- 40-49歳
- 19.6人+5.9%
- 50-59歳
- 20.6人-2.8%
- 60-69歳
- 17.8人-0.6%
- 70-79歳
- 18.5人+1.1%
- 80歳以上
- 19.8人+4.2%
※資料:警察庁
自殺者数・自殺率
グラフと表
※資料:警察庁、厚生労働省
自殺者数・自殺率の解説
自殺の動機は何?
自殺の動機で最も多いのがうつ病や統合失調症をはじめとする「健康問題」です。となると、うつ病や統合失調症になりにくい環境にすることが、自殺防止の最大の対策になります。
うつ病の発症は何らかのストレスが引き金となることが多く、そのストレスは仕事と関係していることが少なくありません。職場の人間関係や長時間労働、失業、転職による環境変化などです。
健康問題に次ぐ自殺の動機は「経済・生活問題」です。これには生活苦や失業、多重債務や連帯保証債務といった借金問題などが含まれます。こうした問題は後にうつ病を引き起こす要因にもなりますので、「経済・生活問題」の改善は自殺の防止に大変役立つと考えられます。
即効性のある対策は雇用環境の改善
うつ病を主とする「健康問題」も「経済・生活問題」も、仕事がうまくいっていれば発生しにくい問題です。実際に自殺者数と失業率の推移は強い相関が見られ、失業率が高まると自殺者数が増え、失業率が下がると自殺者数も減少します。1998年の自殺者数の急増と2012年からの自殺者数の低下は失業率との関連性が見られます。
自殺は個人の問題と思われがちですが、実際は個人ではどうしようもできない要素が起因となっているケースが少なくありません。その中でも雇用環境が自殺の要因あるいは遠因となっていることが多いので、経済対策が最大の自殺対策になると言えます。
10代以下の自殺率が高止まり
自殺率とは人口10万人当たりの自殺者数です。自殺者数の増減とほぼ同じ動きをするのですが、「19歳以下」の年代に限って見ると特異な動きをしています。
2012年から下落トレンドに入っている自殺者数・自殺率なのですが、19歳以下に限ると自殺者数はほぼ横ばい。自殺率に限って見ると、直近で一番高かった1998年の水準とほぼ変わらない水準で推移しています。
自殺率自体は他の年代と比べてかなり低い水準なのですが、高止まりしている状況を座視するわけにはいきません。全体の自殺率が下がり始めた2012年とスマホが普及しだした時期が同じです。そうすると、SNSやインターネットを通じたいじめが増えたせいで10代の自殺率が下がらないと推測できるのですが、断定はできません。いずれにしても、この世代に対する自殺対策はうまくいっていないようです。
統計プロフィール
- 資料
- 警察庁:自殺者数
- 統計の作成方法
- 捜査などの過程で自殺と判明した時点で自殺統計原票を作成。この自殺統計原票を内閣府が集計している。自殺者数は外国人も含む。
- 公表時期
- 月別の数値は調査対象月の翌月に速報値と暫定値を公表。年別の数値は翌年3月頃に確定値を公表。